産後のレス問題:いつから再開?男女の「本音」と夫婦の絆を取り戻すスキンシップの始め方

産後

「出産前は仲良しだったのに、産後、夫に触られるのが嫌になってしまった」

「そろそろ再開したいけれど、痛みが怖くて踏み出せない」

「妻が自分を避けている気がして寂しい(パパの声)」

赤ちゃんという宝物を迎え、幸せなはずの産後。しかし、その裏で人知れず深刻化しやすいのが、夫婦のセックスレス問題です。

「母親なのに、そんなことを考えるなんて」と罪悪感を抱いたり、「もう女として見られていない?」と不安になったり……。

でも、安心してください。産後の性欲減退は、母体を守るための生理現象であることがほとんどです。あなたが冷たいわけでも、愛情がなくなったわけでもありません。

今回は、産後のレス問題を引き起こす「ホルモンの仕組み」と、そこから生まれる「男女のすれ違い」を解明し、焦らずゆっくりと夫婦のスキンシップを取り戻していくためのヒントをお伝えします。

なぜ?「したくない」を引き起こす女性ホルモンのいたずら

産後のママの体は、劇的なホルモン変化の中にいます。なぜ「したくない」「触られたくない」と感じてしまうのか、その犯人を知っておきましょう。

1.授乳ホルモン「プロラクチン」が性欲をブロック!

母乳を出すために分泌される「プロラクチン」というホルモンには、排卵を抑制し、次に妊娠しにくい状態を作る働きがあります。

これは、生まれたばかりの赤ちゃんのお世話に集中させるための自然の摂理。このホルモンが活発な間は、本能的に性欲が湧きにくくなる「ママモード」がオンになっている状態なのです。

2. 「エストロゲン」の急降下で、潤い不足に

妊娠中に大量に出ていた女性らしさのホルモン「エストロゲン」は、産後一気に減少します。

エストロゲンが減ると、腟の粘膜が薄くなり、潤いが不足しがちになります。その結果、性交時に痛みを感じやすくなり、「痛いからしたくない」という悪循環に陥ってしまうのです。

3. 「触れ合い疲れ(タッチアウト)」という現象

一日中、赤ちゃんを抱っこし、授乳し、常に誰かに肌を触れられている状態が続くと、脳が「もうこれ以上、誰にも触られたくない!」と接触を拒否する反応を起こすことがあります。これを「タッチアウト」と呼びます。

パパのスキンシップすら不快に感じるのは、ママのキャパシティが限界を迎えているサインかもしれません。

ここですれ違う!ママとパパ、それぞれの「本音」

こうした身体の変化は目に見えないため、夫婦間で大きな意識のギャップを生んでしまいます。お互いの言い分を見てみましょう。

【ママの視点】「嫌いなわけじゃない、でも体が拒否するの」

「夫のことは大切。でも、日中ずっと赤ちゃんと密着して『タッチアウト』状態なんです。それにホルモンのせいで、夫に触れられると、なぜかイライラしたり身構えてしまったり…。自分でもこの感情の変化に戸惑っています」

ポイント: ママの拒絶は、愛情不足ではなく「母体保護」のための生理現象です。

【パパの視点】「俺は必要ない?ただ、繋がりを感じたいだけ」

「育児で疲れているのは分かるから無理強いはしたくない。でも、夜に背中を向けて寝られると、『もう男として見られていないのかな』と強烈な寂しさを感じます。セックスそのものというより、肌を合わせることで『俺たちは夫婦だ』と確認して安心したいんです」

ポイント: パパにとってのスキンシップは、単なる性欲処理ではなく「心の繋がりの確認」である場合が多いのです。

そもそも、産後のセックスは「いつから」OK?

医学的には、産後1ヶ月健診で医師による内診を受け、「子宮の回復が順調で、悪露(おろ)が止まっていればOK」という許可が出たタイミングが目安となります。

しかし、これはあくまで「体の傷が最低限ふさがった」というだけのこと。「心と体がセックスを受け入れる準備ができた」こととはイコールではありません。

実際には、産後数ヶ月〜1年以上、レス状態が続くカップルは珍しくありません。「1ヶ月経ったから再開しなければ」と焦る必要は全くないのです。

焦りは禁物!夫婦の絆を取り戻す「スモールステップ」

レス期間が長引くと、再開へのハードルはどんどん高くなります。いきなり「セックスの再開」を目指すのではなく、まずは「夫婦のスキンシップ」からリハビリを始めましょう。

STEP1:「セックス」をゴールにしないスキンシップ

パパが触れてくると、ママは「最後までしなきゃいけないの?」と身構えてしまいます。

まずは「今日はハグだけ」「手を繋いで寝るだけ」と、性的な行為を目的としないスキンシップのルールを決めましょう。これだけでママの緊張はぐっと解けます。

おすすめアクション: 寝る前の「10秒ハグ」、ソファで隣に座ってテレビを見る、行ってきますの「ハイタッチ」

STEP2:言葉で感謝と愛情を伝え合う

体が触れ合えなくても、心の距離を縮めることはできます。

「毎日お疲れ様、ありがとう」「今日の夕飯おいしかったよ」といった日常の感謝や、「あなたのこと大切に思ってるよ」という気持ちを、意識して言葉に出しましょう。心の繋がりが、体の繋がりへの安心感を生み出します。

STEP3:パパは「マッサージ」を習得せよ!

育児でガチガチになったママの肩や腰を、パパがマッサージしてあげるのは最高のスキンシップです。

「お疲れ様」という労りの気持ちが伝わりますし、自然と体に触れることができるため、お互いのリラックス効果も高まります。

夫婦の時間を「リハビリ」する!おすすめの解決策2選

「いつか自然に戻る」のを待つだけでは、すれ違いが続いてしまうことも。 ここでは、もう少しの勇気と工夫で実践できる、現実的な解決策を2つご提案します。

【解決策1】産後ケアホテルに預けて「恋人」に戻る1日デート

家の中にいると、どうしても「パパとママ」の役割から抜け出せません。 思い切って産後ケアホテルの「託児サービス」や「ショートステイ」を利用し、赤ちゃんをプロに預けて、二人だけの時間を作ってみませんか?

数時間でも、半日でも構いません。

  • 二人の思い出の場所に行く: 初めてデートした場所や、結婚前によく行ったお店を訪れてみましょう。「あの時楽しかったね」と話すだけで、当時の恋人同士の感覚が蘇ってきます。
  • 手を繋いで歩く: ベビーカーを押していると、手を繋ぐ機会もなくなります。身軽な状態で手を繋ぐだけで、オキシトシン(愛情ホルモン)が分泌され、心の距離がグッと縮まります。

「子供を預けてデートなんて」と罪悪感を持つ必要はありません。リフレッシュして笑顔で帰ってくるママとパパこそが、赤ちゃんにとっても一番のプレゼントです。

【解決策2】「痛み」は我慢しない!潤滑ゼリーを味方につける

久しぶりのセックスで一番のハードルになるのが「痛み」です。 前述の通り、産後はホルモンの影響でどうしても濡れにくくなっています。これは気持ちの問題ではなく、体の構造上の問題です。

無理に我慢して行うと、「セックス=痛い・辛い」というトラウマになってしまい、ますますレスが加速してしまいます。

  • 潤滑ゼリー(ローション)を使う: 恥ずかしがる必要は全くありません。「産後は乾燥しやすいから、サポートアイテムを使おう」と夫婦で話し合い、積極的に取り入れましょう。ドラッグストアやネットで簡単に購入できます。
  • 時間をかける: いきなり挿入せず、マッサージやハグなど、前戯にたっぷりと時間をかけることも大切です。

焦らず、二人の「新しい愛の形」を

産後の体と心は、妊娠前とは違います。昔と同じようにできなくて当たり前です。

大切なのは、「回数」や「行為」そのものではなく、お互いを思いやる気持ちです。 便利なサービスやアイテムを賢く使いながら、まずはデートから。そして痛みのない優しいスキンシップから。 焦らずゆっくり、今の二人に心地よいペースを見つけていってくださいね。

タイトルとURLをコピーしました